存在してはいけない地図の正体とは!?
地図と聞くと皆さんは何を思い浮かべますか。世界地図や宝の地図?大航海時代には必須だったとされる地図ですが、今回はその中でも、発見された場所や時代に全くそぐわない、当時の科学力では製造不可能と考えられる古代の物品であるオーパーツ。「存在してはいけない地図」といわれている「ピリ・レイスの地図」について触れていきたいと思います。
そもそも「ピリ・レイスの地図」とは?
この地図はイスタンブールのトプカプ宮殿博物館に収蔵された写本類の中から偶然発見されたものでした。地図はガゼルの羊皮紙で作られたもので右側が破れて消失しており、現在では全体の大西洋を中心とした約30%の断片のみが現存しています。
当初は破れた古い地図として重要視されていませんでしたが、解析が進むにつれ当時の科学力を遥かに超えた知識が盛り込まれていたことが判明しました。
地図に記された記述によると、この地図は1513年に制作され、1517年にエジプトを征服したオスマン帝国の皇帝セリム1世へ献呈されました。またピリ・レイスはこの地図を描くにあたり、コロンブスの新大陸地図、ポルトガルの航海者の地図、イスラム世界の地理学者の地図を含む径33枚に地図を参考にしたとされています。その中には現在でも詳細不明の地図が20枚含まれており、これら中には、2000年前の古地図や、マッパ・ムンディと呼ばれるイスカンダル王(紀元前4世紀のアレクサンドロス大王)の時代から伝わる古地図も含まれていたとされています。
この地図の一番不可解な点は、氷に覆われる以前の南極大陸の海岸線が描かれていることです。人類が南極大陸を発見したのは1820年頃ですが、1513年に作成されたこの地図には厚い氷で覆われているはずの南極大陸の海岸線が正確に描かれているのです。
また南極大陸の海岸線は1949年にスウェーデンとイギリスによる合同調査によって行われた地震波測定で観測されましたが、ピリ・レイスの地図の海岸線はこの地震波測定の調査結果と驚くほど一致しているのです。
南極大陸の海岸線は6000年前頃から氷に覆われ始めたことが分かっています。そうなるとこのピリ・レイスの地図は6000年以上も前の地図を参考にして作成されたことになります。
さらにこの地図は、18世紀にクロノメーターが発明されるまで困難だった経度・緯度の正確な測定を要する「正距方位図法」に似た高精度さで描かれているため、6000年以上も前に地球を測量できるほどの超高度な古代文明が存在していたことを示唆しています。そのためこの地図は現代において、太古のロマンと現代科学の謎が交差するオーパーツとして注目されています。

一方で、描かれている海岸線が南極大陸の形状よりも南アメリカ大陸の海岸線に極めて近い特徴を持っているという点や緯度が南極にしては高すぎるという意見も存在します。
さらに地図上には「南極」という記載はなく、逆に「灼熱の砂漠」という表記が存在しています。これは南アメリカ大陸の太平洋沿岸部(アタカマ砂漠など)を指していると考えられ、当時の調査が非常に詳細に行われていたことを示しています。また地図左上の島には「izle destania(エスパニョーラ島)」と明確に記されていることや「南極」と主張されている海岸線のラインが南米の南端から中央アメリカまで連続して延々と伸びていることも、描かれている大陸が南極ではないという主張を裏付ける根拠となっています。また南極とされる陸地部分には南アメリカ大陸に生息するグアナコ(ラマの野生種)とされる動物が描かれているため、地図の南側に描かれた陸地について「氷のない南極大陸である」というオーパーツ説に対し、歴史学・地理学の観点からは「実際には南アメリカ大陸の海岸線を描いたものである」という反論がなされています。
また南極を描いていると仮定すると「正距方位図法で描かれており図と南極大陸の輪郭がずれている」か「輪郭は衛星写真のように正確だが図法は正距方位図法ではない」のどちらかになるはずであるため、ピリ・レイスの地図=正距方位図法説が成立せず、「正距方位図法だが地形も正確」な地図は現代では作成不可能であることが明らかになっていることも不可解です。
そのため当時高価だったガゼルの羊皮紙の限られたスペースに地図を収めるため、地形を曲げたと考えるほうが自然である。さらに近年では、南極は3400万年前から寒冷化が始まり、1400万年前から氷河に覆われたままという痕跡が見つかっており、南極が凍結していない時代に人類が文明を築いた可能性は皆無に近いという見解がなされています。
しかし「ピリ・レイスの地図」が大航海時代の最新知見が集約された史料的価値の高い貴重な文化遺産であることに変わりはありません。それに詳細の分かっていない地図が多く残されているため、もしかすると本当に超古代文明が存在しており、それを基にこの地図が描かれたオーパーツである可能性も捨てきれないことが、私たちの想像を掻き立て今なお多くの人々を魅了し続けている理由なのかもしれません。
終わりに
いかがでしたでしょうか。現代の調査によってそのほとんどが判明しているといっても過言ではない「ピリ・レイスの地図」ですが、その作成のために使われたとされる地図の半分以上が不明というのはこの地図にはまだ謎が隠されている証拠なのではないでしょうか。現代を超える技術を古代文明が持っていたという話は有名ですが、この地図にも何か私たちの想像もつかない技術が使われていたのかもしれません。少なくとも現在でも詳細が不明な20枚の地図には何か秘密が隠されていても不思議ではありませんよね。それに都市伝説では「南極は異世界の入り口」とも言われています。もしかするとこの地図は異世界人が描いたのかもしれませんね。
皆さんはこの地図についてどう思いますか?コメント欄で考察や意見を聞かせていただけると嬉しいです!
最後までご覧いただきありがとうございました。
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参考
1.歴史的史料・原本
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トプカプ宮殿博物館(イスタンブール)所蔵写本
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『ピーリー・レイースの地図』(1513年制作・ガゼル羊皮紙)
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ピーリー・レイース著『海洋の書(Kitab-ı Bahriye)』(1521–1525年)
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※地図の作成背景や、コロンブスの地図をはじめとする参考資料(33枚の内訳)に関する記述が残されています。
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2. オーパーツ説(南極大陸・6000年前の測量説)の根拠とされる文献
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チャールズ・ハプグッド 著『古代海人の地図(Maps of the Ancient Sea Kings)』(1966年)
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ピーリー・レイースの地図に描かれている陸地を「氷で覆われる前の南極大陸」と主張し、太古の高度文明存在説を展開した代表的な書籍。
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エーリッヒ・フォン・デニケン 著『未来への記憶(Chariots of the Gods?)』(1968年)
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地図の精度や衛星写真との類似性を挙げ、宇宙人や古代超文明の関与を訴えたベストセラー。
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3. 歴史学・地理学・懐疑派による解説・反論の文献
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グレゴリー・C・マッキントッシュ 著『ピーリー・レイースの地図(The Piri Reis Map of 1513)』(2000年)
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ピーリー・レイースの地図を学術的に精密分析した専門書。地図上のトルコ語注記の解読や、コロンブスおよびポルトガルの航海図との比較検証を行っています。
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ディエゴ・クオーク 論文『Piri Reis and the Columbian Theory』
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地図上に描かれた陸地が「南極」ではなく「南アメリカ大陸の折り曲げられた海岸線」であることや、動物(グアナコ)や気候の記述についての詳細な分析。
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と学会 著『トンデモ超常現象の大疑問』 など(日本国内の検証文献)
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「氷下の海岸線」とされる地震波測定データとの整合性の問題や、当時の大航海時代における知識の範囲内で説明可能であることを分かりやすく解説。
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4. 百科事典・Webデータベース
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Wikipedia:ピーリー・レイースの地図
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地図の概要、解釈の歴史、および「南アメリカ説」「灼熱の砂漠」「グアナコ」に関するテキスト記述の出典・引用元が網羅されています
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